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「朝日のあたる家」ボブ・ディラン[歌詞和訳]:House of the rising sun Bob Dylan 1962

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Bob Dylan - House of the Risin' Sun (Official Audio)

1962 Bob Dylan House of the rising sun

Woody Guthrie tribute - House of the rising sun

Woody Guthrie- House of the rising sun

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「朝日のあたる家」(House of the rising sun

「朝日のあたる家」(House of the rising sun)は、アメリカのトラディショナル・ソングで、1941年にウッディー・ガスリー、1948年にレッドベリー、1960年にジョーン・バエズ、1962年にボブ・ディランが録音しています。その他にも多くの歌手がカバーしています。
一般には1964年のアニマルズのヒットで有名です。アニマルズのアラン・プライス(キーボード)のアレンジと、エリック・バードンのヴォーカルはドラマチックなのですが、アニマルズのバージョンは一部歌詞を変更、省略しているので、やや意味不明となっています。
そこで、この歌の最良なバージョンはボブ・ディランのものだと思います。ウッディー・ガスリー、レッドベリーが近代に発掘し、ボブ・ディランがそれに現代的な息を吹き込んだものです。このブログでも古い歌を紹介していますが、20世紀前半までのポップスやフォークソングの歌唱方法は、歌手が過度に感情移入するものではありませんでした。(人前で感情を露にするのは、品がない、あるいは恥ずかしい行為といった考えが根強かった時代です。)そのため、今の人が古い歌を聴くと少し物足りないと感じるようです。その古い歌唱方法に変化をもたらしたものは、ロックンロールによる既成音楽の吸収と再生であったと思います。戦後、ロックンロールは、若者の感情の開放という役割を持って生まれた音楽でしたので、その方法として多様な変化を求めました。リズム、歌詞、そして歌唱方法も同様です。ロックンロールの歌唱に最も大きな影響を与えたのはブルース、ゴスペルの歌唱でした。そして、その波及効果として、一般のポップスにおいても感情移入する歌唱方法が広まったと言えます。
ボブ・ディランは、近代フォークのエッセンスをウッディー・ガスリーやレッドベリーから受け継ぎましたが、同時にロックンロールの洗礼を受けていたので、「朝日のあたる家」に劇的ともいえる歌唱を与えることが出来たのです。ですから、アニマルズのロックバージョンが出来ることも、後年にボブ・ディランがロックに転向していったのも当然のことと言えます。というよりも、ボブ・ディランには最初からロックの血が流れていたということだと思います。ですから、今、私たちが知っている「朝日のあたる家」はボブ・ディランによる功績だと言えます。歌の前半は、まるで年老いた女性の語り口のような淡々としたモノローグで、後半は声を振り絞るように悲しみ込めて歌い、そのコンストラクトが聞くものに深い印象を与えます。この悲愴な歌唱とアレンジは早熟ともいえるボブ・ディランの才能をよく現しています。アニマルズのバージョンもこの歌唱の発展形と言えます。
アニマルズのロックバージョンでは、やや意味不明になっている歌詞も、ウッディー・ガスリーとボブ・ディランのバージョンでは鮮明です。歌の内容は、『ギャンブラーの恋人を持っていたために町から町を転々として、犯罪まで犯し、最終的には「the rising sun」(そもそもこの歌の題名は本当に?「朝日があたる家」「朝日が登る家」というよりも、建物の呼び名・屋号といった固有名詞です)という娼館?に堕ちてしまった。』という身の上話です。古いフォークソングやブルースには、よく同様な身の上話の形式の歌があります。それらは人生の訓戒を含んでいます。つまり、こんなことにならないようという歌であったのです。

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「朝日のあたる家」(House of the rising sun:歌詞)

There is a house in New Orleans they call the Rising Sun
And it’s been the ruin of many a poor girl and me, oh God, I’m one

My mother was a tailor, she sewed these new blue jeans
My sweetheart was a gambler, Lord, down in New Orleans

Now the only thing a gambler needs is a suitcase and trunk
And the only time he’s satisfied is when he’s on a drunk

He fills his glasses up to the brim and he’ll pass the cards around
And the only pleasure he gets out of life is rambling from town to town

Oh, tell my baby sister not to do what I have done
But shun that house in New Orleans they call the rising sun

Well with one foot on the platform and the other foot on the train
I’m going back to New Orleans to wear that ball and chain

I’m going back to New Orleans, my race is almost run
I’m going back to end my life down in the rising sun

There is a house in New Orleans they call the Rising Sun
And it’s been the ruin of many a poor girl and me, oh God, I’m one

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「朝日のあたる家」(House of the rising sun:訳詞)

ニューオーリンズにはライジングサンと呼ばれる家があります。
そしてそそこでは多くの貧しい少女が堕落して、ああ神さま、私はそのひとりでした。

私の母はお針い子、彼女はその新しいブルー・ジーンズを縫っていました。
私の恋人はギャンブラーだった、主よ、ニューオーリンズの下町の。

そうギャンブラーが必要とするのはスーツケースとトランクだけ。
そしてたった一時、彼が満足しているのは酔っ払っているとき。

彼はのめり込んように眼鏡を曇らせながら(酒を)注ぎ、彼はカードを配ってました。
そして、彼が人生でたったひとつ楽しみとしていたのは、町から町へとうろつきまくることでした。

ああ、伝えて下さい私の可愛い妹に、私のしてきたことをやってはいけない
あそこは避けるのよ、あのニューオーリンズのライジングサンと呼ばれるとこだけはと。

そしてプラットフォームに片足かけ、もう一方は列車にかけ
私はニューオーリンズへ戻って来る、足枷と手錠をつけて。

私はニューオリンズに戻って来る、私の人生はほとんど尽きて
私は戻って来る私の人生を終わらせるためライジングサンへ

ニューオーリンズにはライジングサンと呼ばれる家があります。
私の恋人はギャンブラーだった、主よ、ニューオーリンズの下町の。

・・・・・・・・・・この歌のカバー。

The Animals - House of the Rising Sun (1964) High Quality [HQ].flv

The Animals – House of the Rising Sun (1964)
エリック・バートンのボーカルと時代に合わせたロック風アレンジで人気になりましたが、所詮はこの歌の時代背景も無視し受けを狙ったまがいもの。まず何といっても主人公が女性から男性に変わってしまっていて、これでは何の歌のか分かりません。まあ、拡大解釈して、生きる道を踏み間違えた不良少年の身の上話とでも思えばよいのでしょうが…。

Libby Holman - The House of The Rising Sun 1940s

リビー・ホルマン Libby Holman – The House of The Rising Sun 1940s
リビー・ホルマン(Elizabeth Lloyd Holzman)は、主に劇場で黒人音楽であったブルースを歌って活躍した歌手です。その音楽経歴から当時の黒人差別に対して深く共感し公民権運動にも参加した人です。このアレンジはブルース色を強めて主人公に同情しているきらいがあります。この歌の主人公の女性は黒人とは限らないのでちょっとやり過ぎかなと思います。

NINA SIMONE - The House of The Rising Sun (Best Version) Lyrics

Nina Simone – The House of The Rising Sun
ニナ・サイモン、この人は高い教養を持った自由人であり、天才!。古い黒人ブルースである「朝日のあたる家」に、常識で縛られることなく、独自の解釈でこの歌の歴史に新たな可能性を提示しました。正統的とは言えませんが必聴の名唱です。

朝日のあたる家:Wikipedia

コメントをどうぞ

  1. 若松我孫子 より:

    I’m going back to New Orleans to wear that ball and chain
    私はニューオーリンズへ戻って来る、足枷と手錠をつけて。
    これは、翻訳に勘違いがあるようです。
    ball and chain は、重い鉄球が鎖でつながれた足かせ
    to wear は、を着る(つなぐ、装備する)ために
    例:私はニューオーリンズへ戻って来る、(そして鉄球付きの足枷に身を繋ぐ。)
                      (重鉄球付きの鎖の足枷に身を繋ぐ。)