サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド【歴史的意義】:The Beatles – Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band

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ロック
Playlist: Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band

Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band (Remastered 2009)
【プレイリストで全曲が聴けます】

ビートルズの「サージェント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブバンド」(Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band :1967) 、これはロック史上で最高のアルバムです。ローリング・ストーン誌(Rollingstone)の「500 Greatest Albums of All Time」でも一位にランクされています。
もちろん個人的な好みからローリング・ストーン誌のランクには多くの異論もあると思いますが、ロックの歴史で大きな影響力を持ち、その後の転換点となった象徴的アルバムであったことには同意できると思います。

歴史的意義

それまでのロック・ビジネスは、シングルによるヒットを出し、コンサート、ライブでの興行的な収益を上げることが成功の条件でした。その頂点にいたのがビートルズだったのですが、そのグループがこのロック・ビジネスのシステムを覆す音楽を作り出しました。ロックを既存の音楽ビジネスから引き離し、自由な発想でロックの可能性を拡げた、コンセプト・アルバムが「サージェント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブバンド」です。このアルバムで、ビートルズは既存のロックンロール・バンド「ビートルズ」という既成のイメージを超えることに成功しました。そのために「サージェント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブバンド」という架空のバンドが必要だったのです。アルバムの最初の曲「Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band」は、そうしたロックを前述の束縛から解き放つ宣言と言えます。
そしてそれは、アイドル・ロックンロール・グループから脱し、ロックを娯楽から芸術表現に昇華させた音楽家集団「ビートルズ」を社会に認知させることになりました。収録されている曲は、それぞれ異なるテーマを持ちながら、アルバム全体として、統一したコンセプトを持ちながら、時代同時性(当時の)を表現しています。
曲作りにおいては、電子技術の導入やオーケストラ、サンプリング効果音など、当時のあらゆる技法を試みました。こうした取り組みは、後に登場するピンクフロイドなどの、ロックバンドに大きな影響を及ぼしました。
また、アルバムのコンセプトは当時流行したのサイケデリックを基にしていますが、単なる精神の錯乱、倒錯ではなく、精神的な自由の追求という、サイケデリック本来の意味を持っています。象徴的な歌詞と多様な音楽性は、この意味において社会に関する新しい視点を提示しています。例えば「Lucy in the Sky with Diamonds」がLSDによる幻想というのは、一面的な見方で、イマジネーション豊かな精神世界をロックが表現できることを示したものです。このロックの文学性獲得はボブ・ディランの先駆がありますが、それをも内包するロックを完成したところに、アルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブバンド」の偉大さがあります。

アルバム・ジャケットのアートワーク


アートワークとしては、ロンドンの美術商ロバート・フレイザーが人選に参加し、貼り合わせコラージュしたものです。
ちなみにアルバム・ジャケットに登場した人たちは…こんな人たち。(抜粋)
メイ・ウェスト(女優)
レニー・ブルース(コメディアン )
カール・ハインツシュトック・ハウゼン(作曲家)
カール・グスタフ・ユング(心理学者)
エドガー・アラン・ポー(作家)
フレッド・アステア(俳優)
アルベルト・バルガス(アーティスト )
バワリー・ボーイズ(俳優)
ボブ・ディラン(ミュージシャン)
オーブリー・ビアズリー(イラストレーター)
オルダス・ハクスリー(作家)
ディラン・トーマス(詩人)
トニー・カーティス(俳優)
ウォレス・バーマン(アーティスト)
マリリンモンロー(女優)
ウィリアム・バロウズ(作家)
カール・マルクス(哲学者/社会主義)
H.G・ウェルズ(作家)
マーロン・ブランド(俳優)
トム・ミックス(俳優)
オスカーワイルド(作家)
ロバート・ピール卿(政治家)
タイロン・パワー(俳優)
ラリー・ベル(アーティスト)
デビッド・リビングストン(宣教師/探検家)
ジョニー・ワイズミュラー(水泳/俳優)
スティーブン・クレーン(作家)
ジョージ・バーナードショー(作家)
ルイス・キャロル(作家)
ローレンス(軍人、別名アラビアのロレンス)
ソニー・リストン(ボクサー)
アルバート・アインシュタイン(物理学者)
ボビー・ブリーン(歌手)
マレーネ・ディートリッヒ(女優)
ダイアナドース(女優)
シャーリー・テンプル(子役女優)

(古今の)オピニオンリーダーたちです。当時ビートルズが傾倒していたグルや、イギリス人も散見されます。また、人選にあたり、多少の忖度もあったようです。個人的には、イギリスのマダム・タッソー館(Madame Tussauds)に展示されていた彼らの蝋人形です。これは、「あなた方が、今までに知っていたアイドルではありませんよ。」という、彼らのメッセージだったと思います。そんなことも含めて、いろいろと、調べてみるのも興味深いでしょう。

Rollingstone:500Greatest Albums of All Time」
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band):Wikipedia
Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band:Wikipedia

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