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月影のナポリ – Tintarella di luna : トマトジュース乾杯! – Viva la pappa col pomodoro

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懐かしいイタリアの歌を聴いて元気回復。

一曲目はミーナ(Mina:1940-)の「月影のナポリ」(Tintarella di luna:1959)です。少し哀愁を帯びたメロディとロックン・ロールのアレンジ、それに若さ溢れるミーナのパンチが効いた歌唱がとても印象的です。邦題にあるナポリと言う言葉は歌詞の中には出てきません。きっと歌詞を翻訳して邦題を付けるときに、1950年の小畑実さんの「星影の小径」(キングレコード)にあやかって、月影が似合うイタリアの有名な観光都市とイメージを結び付けたのでしょう。そして企画は大成功。森山加代子さん、ザ・ピーナッツなどのカバーで日本でも大ヒットしました。その成功に乗って日本ビクターは1960年にはセリカ・クルスの「Magic Luna」に「月影のキューバ」という邦題を付けていました。それはともかく、歌詞の内容も日本語歌詞とは大分違がっています。歌詞を要約すると「月の光で日焼け(?)、屋根の上で一晩中、屋根の上で猫のように、ミルク色の肌に日焼けして、満月になったら美しい白い肌になれる。そうしたらきっとあなたはキスしてくれる。」といった「月光浴で美白肌」みたいな感じです。恋に情熱的なイタリアらしい明るさが微笑まし歌詞です。
ミーナのその後の変貌と活躍については、長くなるので今日は省略します。1960年の美しいバラード「しあわせがいっぱい」(Il cielo in una stanza)やアラン・ドロン主演の映画「太陽はひとりぼっち」(L’ Eclisse:1962)の今聴いてもカッコいい主題歌などたくさん良い歌を歌っています。また、1970年代からはファッション・リーダー的な存在でもありました。

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Mina - Tintarella di luna (dal film Juke Box urli d'amore,1960)

「月影のナポリ」ミーナ:Mina – Tintarella di luna (1959)

Tintarella di luna
Tintarella color latte
Tutta notte sopra il tetto
Sopra il tetto come i gatti
e se c’é la luna piena
tu diventi candida
Tintarella di luna
Tintarella color latte
Che fa bianca la tua pelle
ti fa bella tra le belle
e se c’é la luna piena
tu diventi candida

(Rit.)
Tin tin tin raggi di luna
Tin tin tin baciano te
Al mondo nessuna è candida come te
Tintarella di luna
Tintarella color latte
Tutta notte sopra il tetto
Sopra il tetto come i gatti
e se c’è la luna piena tu diventi candida

(Rit.)
e se c’è la luna piena tu diventi candida
e se c’è la luna piena tu diventi candida
candida
candida

二曲目はリタ・パヴォーネ(Rita Pavone)の「トマトジュース乾杯!」(Viva la pappa col pomodoro)です。ニーノ・ロータらしいメロディとアレンジにリタ・パヴォーネの元気な歌唱が絶妙のコンビネーションで大好きな歌です。これも邦題にあるトマトジュースとは何の関係もありません。題名にある「la pappa col pomodoro」は固くなったパンのトマトソース煮で、見た目と味はトマトスープ風のお粥で、中世からある伝統的な家庭料理です。ブイヨンのように肉などをスープに使うようになったのは豊かな上流階級に限られていました。この庶民的な料理のことを歌にするのは、家庭と食事を大切にするイタリアならではです。歌詞の内容は「トマト・スープ万歳!過去の歴史も教えている、おなかが減ると革命が起きる。理由は飢餓、だから食欲を満たすために昼食にしよう。おなかがゴロゴロいうとケンカになるし、元気もなくなる。スープを調理して!って私たちは歌って言うわ、トマト・スープ!トマト・スープ万歳!…」とこんな感じのユーモア・ソングです。幼い頃から神童と謳われた20世紀の天才音楽家ニーノ・ロータは交響曲からこんな庶民的な歌まで数多く作曲しましたが、特にこの歌はいまでも夏になるとイタリアのどこかで流れているほど親しまれています。リタ・パヴォーネは1960年代を代表するイタリアの国民的アイドルで、ボーイッシュなスタイルと明るい歌声の優れた歌唱が魅力的でした。「恋の意気地なし」(Come te non c’e nessuno)も日本でも人気がありました。

やはりラテンのパワーの源は恋と食欲でしょうか?元気がない人は見習ってみてはいかがでしょう。

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Rita Pavone - VIVA LA PAPPA COL POMODORO (Tv tedesca, Capodanno 1966)

「トマトジュース乾杯!」リタ・パヴォーネ:Rita Pavone – Viva la pappa col pomodoro (1963)

Viva la pa-pa-pappa
Col po-po-po-po-po-po-pomodoro
Ah viva la pa-pa-pappa
Che è un capo-po-po-po-polavoro
Viva la pa-pappa pa-ppa
Col po-po-pomodor

La storia del passato
Ormai ce l´ha insegnato
Che un popolo affamato
Fa la rivoluzion
Ragion per cui affamati
Abbiamo combatutto
Perciò “buon appetito”
Facciamo colazion

Viva la pa-pa-pappa
Col po-po-po-po-po-po-pomodoro
Ah viva la pa-pa-pappa
Che è un capo-po-po-po-polavoro
Viva la pa-pappa pa-ppa
Col po-po-pomodor

La pancia che borbotta
È causa del complottto
È causa della lotta:
“abbasso il Direttor!”
La zuppa ormai l´è cotta
E noi cantiamo tutti
Vogliamo detto fatto
La pappa al pomodor!

Viva la pa-pa-pappa
Col po-po-po-po-po-po-pomodoro
Ah viva la pa-pa-pappa
Che è un capo-po-po-po-polavoro
Viva la pa-pappa pa-ppa
Col po-po-pomodor
Viva la pa-pappa pa-ppa
Col po-po-pomodor!

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Giovanni Fusco - L'Eclisse Twist (1962)

Mina & Colletto Tempia - L’ Eclisse (太陽はひとりぼっち) from movie “L’ Eclisse” 1962 Italy, France

Rita Pavone - Non piangere piu' argentina (I ragazzi irresistibili 2000)

Rita Pavone – Don’t Cry For Me Argentina

リタ・パヴォーネの歌唱力って、やっぱり凄いですよね。

ミーナ・マッツィーニ:Wikipedia
リタ・パヴォーネ:Wikipedia

コメントをどうぞ

  1. オリオンの息子 より:

    またまたメールします。
    半世紀、いやそれ以上前に、カンツォーネがそこそこ流行っていた時代、ラジオからリタ・パヴォーネの『トマトジュース乾杯』が聞こえてきたときはびっくりしました。
    『ミュージックライフ』だったか、音楽雑誌でリタの写真を見たときはまたびっくり、こんな小柄な女の子がこんなにパワフルな歌い方をするとは、個人的にはオーラ(ジリオラ・チンクエッティ)の方が好みでしたが、何となく隠れリタファンで、最近でもマニアックなCDショップで、たまにリタのCDを買ったりしていました。
    今回、なによりびっくりしたのは、『トマトジュース乾杯』の作曲があの偉大なるニノ・ロータとは・・・・自分の浅学にがっくりするより、うれしくてお礼のメールをいたします。
    私はトマトが苦手で基本的には食べませんが、イタリア料理のポモドーロは食べることにしています。
    ありがとうございます。

  2. admin より:

    オリオンの息子さん

    当時のジリオラ・チンクエッティの愛らしさは無敵でしたね。とは言っても、リタ・パヴォーネの歌唱力では彼女は別格でした。隠れリタファンでも何でも、彼女の良さに気付いていた方がいることを知って、とても感激です。
    とりあえず「恋の意気地なし」の動画、観れなくなっていたので入れ替えておきました。
    またご感想、寄せてください。お待ちしております。