レイ・ハリーハウゼン:Ray Harryhausen

Ray Harryhausen レイ・ハリーハウゼンの作品トップ10
レイ・ハリーハウゼン(Ray Harryhausen)のストップ・アニメーション作品の本編および予告編を集めました。
レイ・ハリーハウゼン(Ray Harryhausen:1920-)は、「ロスト・ワールド」(Lost World:1925)、「キング・コング」(King Kong:1933)などの作品で有名なのウィルス・オブライエン(Willis O’Brien:1886-1962)に憧れて、独学でストップ・アニメーション(モデル・アニメーション)を研究して、1938年にウィルス・オブライエンを訪れました。その後1949年の「猿人ジョー・ヤング」(Mighty Joe Young)の製作に参加し、1953年の「原子怪獣現わる」(The Beast from 20,000 Fathoms)で特殊効果マンとして独立しました。「原子怪獣現わる」はレイ・ブラッドベルの原作による作品で、北極の核実験で蘇った恐竜リドサウルス(架空)が都会で暴れまわるストーリーは、翌年の日本映画「ゴジラ」の元となりました。
1955年の「水爆と深海の怪物」(It Came from Beneath the Sea)、1956年の「空飛ぶ円盤地球を襲撃す」(Earth vs. the Flying Saucers)、1957年の「地球へ2千万マイル」(20 Million Miles to Earth)は、低予算で作られた作品で、「水爆と深海の怪物」に出てくる大ダコは製作時間を短縮するために足が6本になっていました。しかしこれらの作品によってレイ・ハリーハウゼンの技術と彼への評価が高まり、1958年「シンドバッド七回目の冒険」(The 7th Voyage of Sinbad)では、彼の特殊効果を「ダイナメーション」(Dynamation)と名付けて宣伝し、彼の名声を広めました。
その後、多くの大作映画やファンタジー映画での彼の活躍はハリウッド映画への大きな貢献と、次世代の特殊効果マンに影響を与えたのは周知のことなので紹介は割愛しますが、彼の生み出したクリーチャーたちが作品の大きな魅力になっていたことは、たくさんの愛好者がいることでも明らかです。
現在はコンピュータ・グラフィックによるリアルなクリーチャー製作が主流です。2010年の「タイタンの戦い」のリメイクなどに比べれば、レイ・ハリーハウゼンの生み出したクリーチャーたちはリアルさには欠けるかもしれませんが、ちょうど人形やプラスチック・モデルを愛するような親しみや憧れを感じさせるものです。映画の観客はリアルでダークなクリーチャーのみを求めているのではなくて、ファンタジーを感じさせるクリーチャーに憧れと愛着を持ちます。その意味において、レイ・ハリーハウゼンの特殊効果とクリーチャーの魅力はコンピュータ・グラフィックでは再現できない20世紀の偉大な、そして失われつつある映画技術の遺産であると思います。
レイ・ハリーハウゼン:紹介作品
「猿人ジョー・ヤング」(Mighty Joe Young、1949年)
「原子怪獣現わる」(The Beast from 20,000 Fathoms、1953年)
「水爆と深海の怪物」(It Came from Beneath the Sea :1955年)
「空飛ぶ円盤地球を襲撃す」(Earth vs. the Flying Saucers :1956年)
「地球へ2千万マイル」(20 Million Miles to Earth :1957年)
「シンドバッド七回目の冒険」(The 7th Voyage of Sinbad :1958年)
「SF巨大生物の島」(Mysterious Island :1961年)
「アルゴ探検隊の大冒険」(Jason and the Argonauts :1963年)
「H・G・ウェルズのSF月世界探検」(First Men in the Moon :1964年)
「恐竜100万年」(One Million Years B.C. :1966年)
「恐竜グワンジ」(The Valley of Gwangi :1969年)
「シンドバッド黄金の航海」(The Golden Voyage of Sinbad :1973年)
「シンドバッド虎の目大冒険」(Sinbad and the Eye of the Tiger :1977年)
「タイタンの戦い」(Clash of the Titans :1981年)
「猿人ジョー・ヤング」Mighty Joe Young Trailer (1949)
「原子怪獣現わる」The Beast From 20,000 Fathoms (1953)
「空飛ぶ円盤地球を襲撃す」Earth Vs. the Flying Saucers Trailer (1956)
最高傑作はこれ!「アルゴ探検隊の大冒険」(Jason and the Argonauts :1963年)
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません