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「アルプスの少女ハイジ」ヨハンナ・シュピリ:Johanna Spyri – Heidi

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HEIDI 1937 シャーリー・テンプル版

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「アルプスの少女ハイジ」(Heidis Lehr- und Wanderjahre:Heidi kann brauchen, was es gelernt hat)は、スイスの女流作家ヨハンナ・シュピリ(Johanna Spyri:1827-1901)の1880年の児童文学の小説です。

2010年にドイツの文学研究者ペーター・ビュトナーが、1830年に出版されたヘルマン・アーダム・フォン・カンプ(Hermann Adam von Kamp:1796-1867)の短編「アルプスの山から来た少女アデライーデ」(Adelaide, das Mädchen vom Alpengebirge)との類似が指摘され話題となりました。しかし、国際化が進んだ20世紀前は、過去の作品にヒントを得て翻案小説を書くことは特に珍しいことではなかったので、これは盗作というよりも、小説を子供の頃に読んで感動した作家が、小説の設定を借りて、新しいストーリーとイメージを膨らませたということだと思います。

「アルプスの少女ハイジ」は、子供のための物語ですが、多くの教訓を含んでいます。この教訓についてはいちいち書きませんが、子供のための御伽噺や童話は、いろいろな人生を物語によって擬似体験することで、より良く生きるための知恵を教えるものです。それは、いろいろな人たちの立場になって考える能力の育成になります。「アルプスの少女ハイジ」は、そうした要素が数々の感動的なエピソードで語られています。そして、この点こそがヨハンナ・シュピリの独創性であり、この物語が世界中の多くの人々に愛されている理由です。

この物語はエピソードが豊富で、物語の背景がフランクフルトとスイス・アルプスの四季という地理的な魅力があり、映像化に適しています。1937年に天才子役シャーリー・テンプルが主演したアメリカ映画を始めとして、多くの映画、TV、アニメ作品が作られているので、読書よりも映像により知っている人も多いようです。
映像化作品では、シャーリー・テンプル版と日本のアニメ版が印象深いのですが、信仰心のテーマは描かれていません。
1993年版のアメリカ・ハーモニーゴールド社版のテレビドラマは作りが丁寧で良い作品です。他に1952年のスイス映画も落ち着いた演出と本国ならではの細やかな描写が素晴らしい作品です。

アルプスの少女ハイジ:Wikipedia
ジーン・シモンズ (女優):Wikipedia

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