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シティー・オブ・ニューオリンズ歌詞と訳詩:The City of New Orleans

定番の名曲
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Arlo Guthrie /City of New Orleans

Arlo Guthrie(アーロ・ガスリー) – City of New Orleans

City of New Orleans, Arlo Guthrie

City of New Orleans, Arlo Guthrie

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シティーオブニューオリンズ(The City of New Orleans:歌詞)

by Steve Goodman

Riding on the City of New Orleans,
Illinois Central Monday morning rail
Fifteen cars and fifteen restless riders,
Three conductors and twenty-five sacks of mail.
All along the southbound odyssey
The train pulls out at Kankakee
Rolls along past houses, farms and fields.
Passin’ trains that have no names,
Freight yards full of old black men
And the graveyards of the rusted automobiles.

CHORUS:
Good morning America how are you?
Don’t you know me I’m your native son,
I’m the train they call The City of New Orleans,
I’ll be gone five hundred miles when the day is done.

Dealin’ card games with the old men in the club car.
Penny a point ain’t no one keepin’ score.
Pass the paper bag that holds the bottle
Feel the wheels rumblin’ ‘neath the floor.
And the sons of pullman porters
And the sons of engineers
Ride their father’s magic carpets made of steel.
Mothers with their babes asleep,
Are rockin’ to the gentle beat
And the rhythm of the rails is all they feel.

CHORUS

Nighttime on The City of New Orleans,
Changing cars in Memphis, Tennessee.
Half way home, we’ll be there by morning
Through the Mississippi darkness
Rolling down to the sea.
And all the towns and people seem
To fade into a bad dream
And the steel rails still ain’t heard the news.
The conductor sings his song again,
The passengers will please refrain
This train’s got the disappearing railroad blues.

Good night, America, how are you?
Don’t you know me I’m your native son,
I’m the train they call The City of New Orleans,
I’ll be gone five hundred miles when the day is done.

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シティーオブニューオリンズ(The City of New Orleans:歌詞和訳)

シティーオブニューオリンズに乗って
イリノイセントラル鉄道(The Illinois Central Railroad)、月曜日の朝の便
15車両とあわただしい15人のライダー
車掌3名、郵便物25袋
南行きの長い冒険旅行へ向けて、汽車はカンカキー(イリノイ州の市)を出発する
家々、農場や野原に沿って転がり、ゆっくりと進んでいく
名もない町々を通り過ぎて、年寄りの灰色(白髪交じり)の男たちが大勢いる貨物列車操車場
それから、錆びた自動車達の墓場

<コーラス>おはよう、アメリカ、ご機嫌いかが?
知らないの? 僕は君の生粋の息子さ!
僕はシティーオブニューオリンズって呼ばれている列車さ
1日走れば、500マイルは行ってるよ

クラブ車両では、老人達とカードをやって
1点が1セント(pennyは俗称)、誰も記録なんてしないし
酒瓶の入った紙袋を回してる
フロアーの下でゴトゴトいってる車輪を感じながら
プルマン(プルマン式の開放式A寝台)のポーターたちの息子達、そして、技術者たちの息子達は
鋼鉄でできている、彼らの父親の魔法の絨毯の上に乗っているのさ
母親達は、赤ん坊と一緒に眠る、優しい鼓動に揺られながら
そして、レールのリズムを皆が感じるのさ

<コーラス>おはよう、アメリカ、ご機嫌いかが?
知らないの? 僕は君の生粋の息子さ!
僕はシティーオブニューオリンズって呼ばれている列車さ
1日走れば、500マイルは行ってるよ

夜のシティーオブニューオリンズ
テネシー州メンフィスで車両の乗り換え
我が家まで半分の道のり、朝にはそこに居るさ
ミシシッピー川の暗闇は、海へと流れ込む
だけど、どの町も人々も悪い夢の中へと消えていくようさ
そして、鋼鉄のレールは、まだニュースなんか聞いてない
車掌(or指揮者)は、自分の歌を繰り返し歌う
「乗客のみなさんは、どうかお謹みください:
この列車が姿を消してゆくRR(鉄道)のブルースを歌っているんです」

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シティー・オブ・ニューオリンズ歌詞について解説

シティー・オブ・ニューオリンズ(The City of New Orleans/作者Steve Goodman:1948-1984)について書きます。
先ず、歌の内容を知るための知識を少し。
シティ・オブ・ニューオーリンズ(City of New Orleans)は、アメリカのイリノイ・セントラル鉄道(Illinois Central Railroad)が1947年に運行を開始した昼行の旅客列車の愛称です。イリノイ・セントラル鉄道は、イリノイ州シカゴからルイジアナ州ニューオーリンズ・アラバマ州バーミングハムを結ぶ路線を主要幹線としていましたが、経営悪化もあり、名前は残りましたが、1971年に発足したアムトラックに運営が引き継がれました。その後1998年にカナディアン・ナショナル鉄道が買収して、2001年の鉄道開業150周年を境に、イリノイ・セントラル鉄道の名称は消えてゆきました。

シティ・オブ・ニューオーリンズ(City of New Orleans)の路線は、イリノイ州シカゴからメンフィスを経て、ルイジアナ州ニューオーリンズに至るもので、歌に出てくるイリノイ州のカンカキーは、シカゴから二つ目の駅になります。歌では、テネシー州メンフィスで車両の乗り換えで、乗り換える前に、プルマン(プルマン式の開放式A寝台)で眠るとありますが、シティ・オブ・ニューオーリンズは、昼行なので、コーチ(座席)が主で、プルマンはありません。夜行列車は、全車寝台車 “all-Pullman”のパナマ・リミテッド(Panama Limited)という他の車両です。ここは、作者スティーブ・グッドマンの思い違いか、路線全体を「シティー・オブ・ニューオリンズ」で表したかったのかもしれません。しかしこの路線がたくさんのアメリカ人の足となり、その夢や人生を乗せて南北を結んでいることは確かです。特にメンフィス以南は、カントリーやブルースなどのアメリカン・ミュージックのルーツの地でもあります。

ようやく本題です。以上の基礎的な知識が無いと、この歌の意味はよく分りません。Illinois Centralをイリノイ中央ステーション(?)と訳したりと、まるで違った訳詩を見受けます。そこで、本当の意味を知っていただくために、この記事を書きました。内容は、下の訳詩を読んでいただければ分りますが、アメリカの中央を縦断する鉄道に対する郷愁と愛着の歌です。鉄道沿線の情景と車内の描写の間に、「おはよう、アメリカ、ご機嫌いかが? 知らないの? 僕は君の生粋の息子さ! 僕はシティーオブニューオリンズって呼ばれている列車さ、1日走れば、500マイルは行ってるよ。」というのは、シティーオブニューオリンズの列車自身の言葉です。(機関車トーマスみたい?)また、「プルマン…」の節と合わせて、アメリカという国を当初発展させてきた鉄道、乗っている乗客みんなを安全に運ぶという、鉄道の包容力などに対する親近感が良く出ています。そして最終節は、イリノイ・セントラル鉄道が幕を下ろすのではないかという哀切感を、「この列車が姿を消してゆくRR(鉄道)のブルース」と表現しています。この鉄道を利用した人たちの思い出と郷愁を代弁しているからこそ、この歌はアメリカ人の心に残るものとなりました。
イリノイ・セントラル鉄道のカラーは消えてしまいましたが、幸いにして、シティー・オブ・ニューオリンズは今も、たくさんのアメリカ人を毎日運び、親しまれていることは前述のとおりです。

この歌は、1984年のウィリー・ネルソン(Willie Nelson)がグラミー賞を受賞して有名ですが、アーロ・ガスリー(1972年のアルバム【ホーボーズ・ララバイ】収録)のほうが好みです。(作者のスティーブ・グッドマンはちょっと…ごめんなさい。)
この歌のコーラスのところ「Good morning America how are you?…」最高に素敵じゃないですか?

シティ・オブ・ニューオーリンズ(City of New Orleans)Wikipedia

コメントをどうぞ

  1. kazzd18ge より:

    ありがとうございました、少々英語には自信があったつもりでしたが、30年くらい、意味不明のまま、過ごしていました、アメリカの鉄道事情から理解しないと、
    歌詞の解読が出来なかった理由がわかりました。
    これですっきりしました、これからは安心して歌えます。

  2. magictrain より:

    kazzd18geさん

    コメントありがとうございます。
    日本でも比較的に有名な歌なのに、歌詞の意味については知らない方も多く誤解も多いようです。とても好きな歌なので、何故この歌がアメリカ人に愛されているのかを知っていただければと記事を書きました。
    お役に立ててとてもうれしいです。

  3. ブラザーズ・フォアのファンで、最近この歌が頭の隅で響いていて結構気になってました。
    いろいろな人に歌われていて、レイルロードソングだということ、それにおぼろげながらの意味しかわかりませんでしたが、非常にすっきりしました。
    いつか引用させて戴いて、この歌を自分のブログでも紹介させて戴きますますのでご了解下さい。
    “Good morning America, How are you,,,, の所が最高に好きです。

  4. magictrain より:

    gonnsuke さん

    コメントありがとうございます。
    The City of New Orleans、消え行く列車への哀愁の歌であるとともに、その利用客一人一人の人生の一部が行間に描かれていますよね。
    “Good morning America, How are you,,,,“の所は、現役を終えて消えてゆく定めの列車の声、長い勤めを果たした誇りを歌っています。それはとりも直さず、この歌を愛する人に対しての応援メッセージでもありますし、聴衆にとっては、The City of New Orleansがイメージとして象徴する父親たちへの尊敬をも表しています。アメリカの息子がThe City of New Orleans、乗客たちは、またその子ども達ということです。ですからアメリカのコンサートなどでこの部分が歌われると、それは本当に盛り上がり、大歓声が揚がるんですね。

    実は私もブラザーズ・フォアのファンのひとりですので、ブログ読ませていただきます。

  5. 五島守 より:

    初めまして、fiftenn restless ridersは黒人の解放奴隷のことではないでしょうか。この曲が流行ったときアメリカ人の宣教師さんからそのように聞きました。その彼らを乗せていたのがこの列車だそうです。行間を読めばそうなりますね。
    皆差別のないシカゴを目指したとも言っていました。当時私は米軍の軍人バンドで歌を歌っていました。すべてFENから録音して自分で歌詞をとったものです。ぜひコメントを頂けましたら幸いです。五島

  6. magictrain より:

    五島守 さん

    コメントありがとうございます。

    イリノイ・セントラル鉄道が「シティ・オブ・ニューオーリンズ」の名で運行を開始したのが、戦後間もない1947年であること、また歌詞で歌われている列車がthe southbound odyssey=南行きであることを考えると、fiftenn restless ridersを黒人の解放奴隷とすることには矛盾があるような気がします。ここはFifteen cars=15両編成車両との語呂合わせで、またこの曲が作られた時代の若者たちの「自分探し」の旅人に作者自身を重ねている部分だと思っています。たしか作者のスティーブ・グッドマンのサイトでこのような内容のことを読んだ記憶があります。
    アメリカ人の宣教師さんのお話については、少し調べてみます。

  7. 五島守 より:

    早速のご返事有難うございます。そうですね時代を考えると矛盾が生じますね。記憶違いでしょう。ご放念ください。五島

  8. 五島守 より:

    http://ja.songcoleta.com/lyrics/city_of_new_orleans_(iris_dement)
    こんにちはマジックトレインさん。五島です。
    City of New Orleans こだわる分けはありませんがとんでもない訳がありました。上記のHttpを似見てください。Iris DEmantはGood morning America how are YA歌っていました。みなさんも暇がありましたらマジックトレインさんの訳と比較してみてください。

  9. ぽむた より:

    いつかニューオリンズ号に乗ってみたいと思いながら年ばかり重ねてしまいます。

    アーロガスリーの、この曲が日本で発売されたときのタイトルが「ニューオリンズの街」でした。
    その後、作者、ジュディ・コリンズ、ジョン・デンバーなど色々な人で聞きましたが、ウイリーがカントリーチャートでNo1になったときに、あらためて曲のよさに気がつくとともに、Cityの訳違いを知りました。ウイリーのは、なぜかgood nightがなくなってますが。

    ウイリーのもいいけど、やはりアーロガスリーのがいいですね。

  10. admin より:

    ぽむた さん

    コメントありがとうございます。
    アーロガスリーの1972年のアルバム「ホーボーズ・ララバイ」は、当時、他のアーティストの作品が多い、カヴァーアルバムと評価されましたが、その選曲、アレンジ等の良さから、今では彼の代表アルバムとして知られていますね。
    ウイリーのヒットからこの曲を良さを知ってくれる人が増えたは嬉しいのですが、私もやはりアーロガスリーのが好きです。

  11. こたろう より:

    私は1975年頃、大学のブルーグラス愛好会でこの歌を知りました。歌っていたのは
    アメリカのセルダムシーンというバンドだったですが、詳しく意味を知らずに聞いていました
    卒業後ブルーグラスは聞いてなかったのですが、年金生活になって暇なのでyoutubeをきっかけに
    ウイリーネルソンとシェリルクロウを聞き改めて色々なアーティストを聴き比べしています。
    もう一度暇に任せてこの歌をちゃんと歌ってみようかと思っています
    (youtubeでセルダムシーンを聞くと間奏にギターソロがないですが昔私が聞いたのはギターソロが
    あったので、他のバンドかもしれません)